ウは宇宙船のウ 萩尾望都展
吉祥寺美術館の「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」を家人と見てきた。駅から徒歩3分程のコピス吉祥寺、7階にあるこの美術館は武蔵野市立。なんと入場料100円。
小さい美術館だから大きな期待はせずに行ったのだが、思った以上に見応えがあった。
何しろ望都さんの初期の作品から現在の作品まで、ずらっと揃っているのだ。
(「ポーの一族」「メッシュ」「残酷な神が支配する」等、メジャーでありながら扱われていないものも)。
白黒の原画からは改めて望都さんのいきいきとした画力と構成のみごとさに、カラー原画からは大胆さと緻密さに圧倒される。
大好きな「11人いる!」のカラーには見入ってしまった。濃色の深さと淡色のはかなさ。で、ありながら確かな強さ。ため息がでる。
ブラッドベリ原作の「ウは宇宙船のウ」は思い入れの強い作品集で、断捨離の際にどうしても手放せず、唯一手元に残している漫画だ。
表題作、「集会」、「みずうみ」・・・。
「みずうみ」のカラー扉絵を見たとき、透明な世界に吸いこまれる思いだった。そうして、これらの作品を愛読していた頃の自分がさーっと蘇り、あの頃と同じ「自分」がまだ心の奥に生きていることに気がついた。
帰宅してから再読する。
ああ、いいな、ブラッドベリ。萩尾望都。
こんなふうに、自分が思う世界を、思う通りに他のひとに伝えることができたなら・・
ひさしぶりに絵を描いてみたくなった。
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