Climb every mountain

大自然の中にいるのがいちばん落ち着きます。40代後半からセミリタイヤ&節約生活をスタート、毎週のようにお山に登っています。

能楽のすすめ その4

観世流能楽師 山中迓晶さん講師による、能・狂言の市民カレッジも今回で終了。最終回は大蔵流能楽師 狂言方の善竹大二郎さんをお迎えし、改めて、能と狂言の成り立ち、関係を学ぶ。

annee.hatenadiary.com

もともと、狂言方野村萬斎さんを取材したNHK番組、「プロフェッショナル」がきっかけで狂言に興味を持った。狂言の持つ軽み、おかしみは、能とは全く異なるもののようでありながら、実はふたつは切っても切れないバランスでお互いを補い合っている。狂言だけを取り出して観るものでも、能だけを取り出して観るものでもなく、両者をミルフィーユのように重ねて初めてひとつの舞台になっている、という事が、少しずつ学んで分かってきた。

絹や金箔を用い、豪華絢爛な能の装束。他方、狂言の装束は麻が中心で、軽やかさ、洒脱さが感じられる。

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(狂言 太郎冠者の装束。かぶら模様の肩衣、宝尽くしの狂言袴、縞熨斗目)


そのように関係性の深い能と狂言だが、そうは言ってもシテ方狂言方ではプロフェッショナルの分野が異なる。講師のおふたりが装束を解説しながら、お互いに『え、そうか、そちらではそうしているの?』、『ああ、そんな意味があるとは知りませんでした』と和やかに会話するのを、受講メンバーも笑ったり、うなずいたりして聞き入る。

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(狂言 瓜盗人より案山子。左:山中迓晶さん、右:善竹大二郎さん)


市民カレッジの講座はこれで終了だが、これから秋にかけて、大学で行われる公開講座や梅若会の本公演が入っている。
知ることでさらに興味が湧いてくる。そんな循環を大事に楽しみたい。


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