ヨーロッパ アルプス最高峰、モンブラン(4810m)に登る 3.トレーニング編(その1)
憧れてきたモンブランへのアタックが決まったのが、2015年11月。
長期海外遠征に向けての準備と並行して、自分の中の最大課題となったのがトレーニングだ。
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猶予まで8ヶ月あるとは言え、高所雪山でのトレーニングが可能なのはせいぜいGWくらいまでである。自分の最も経験不足と思われる点であり、何とか山行スケジュールを組んで、経験値を上げておかなくてはと考えていた。
モンブラン登頂ツアーを開催している旅行会社のサイトや登頂者のサイト等を検索したところ、概ね次のような条件を挙げている。
登山技術としてピッケルやアイゼンを十分使いこなせること。日本国内では、積雪期(12月から4月)の富士山、奥穂高が苦にならず登れる程度の技術が必要。
モンブラン頂上直下には距離約200mのナイフリッジがあり、グーテ小屋までは高低差600mのII級程度の岩稜帯。決して簡単に登れる山ではない。
体力的に、アルプス登山はスピード=安全。日本の一般登山道で1時間に高低差300~400m程度を登れる体力が最低限必要。
ピッケル、アイゼンの使いこなしは置いておくとして、今の自分に積雪期の富士山・奥穂岳岳が”苦にならず”登れるとは、とても考えられない。
体力はそれなりにある方だと思うが、高低差300-400mを1時間で歩くと言うのがどんなものなのかも、ぱっとは想像できない。
そんな折、さらにダブル パンチが。
1つは、ガイド付きの山行だと(勝手に)思っていたのが、パーティ4名の自力山行であると分かったこと。プロのガイドを付けるのだと思い込み、それならば自分でも挑戦できるだろうか、と参加表明したのだったが、自分達だけで登るとは・・。
NHK『グレートサミッツ』で見た、ガイドとロープで繋いでもらって歩くイメージがガラガラと崩れる。あんなところを、ひとりで、ロープの確保無しで歩けるのだろうか・・。
もう1つは、別の先輩から関係者に宛てられたメール。4名パーティの中で、明らかに経験値が低いひとりである自分の参加を懸念してのことと想像がつく。
モンブラン アタックの詳細を調べはじめ自分でも自信が揺らいでいた、この時期、2月。
周囲から想定外の余波も受け、暗澹とする日々が続く。