Climb every mountain

大自然の中にいるのがいちばん落ち着きます。40代後半からセミリタイヤ&節約生活をスタート、毎週のようにお山に登っています。

「天声人語」で紹介  セラフィーヌ・ルイ『楽園の樹』 

ほんとうに偶然だが、2,3日前から興味を持つようになったセラフィーヌ・ルイという画家について、本日の朝日新聞の「天声人語」欄が取り上げていた。

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     (セラフィーヌ・ルイ 『楽園の樹』 出典:Wikipedia

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天声人語」より抜粋

自分の覚書きのため、抜粋版で転記しておく。

絵心の乏しさは自覚するが、素人なりに胸の高ぶる作品が展覧会に行けば何枚かは
ある。東京都美術館で開催中のポンピドゥー・センター傑作展(22日まで)では
セラフィーヌ・ルイという画家の絵に足が止まった▼「楽園の樹」。紅色の幹を
表情豊かな葉が取り囲む。葉が笑い、葉が怒る。瞳をかっと見開いてこちらを凝視
する葉もある。見てはならない樹木の精が立ち現れ、ザワザワとうごめく枝に
からめとられそうになる


▼伝記「セラフィーヌ」(クロアレク著)によると画家は1864年、仏北部に
生まれた。1歳で母を、6歳で父を亡くした。17歳で修道院の下働きとなり、
20年を過ごした。家政婦だった41歳のある日、「絵筆をとりなさい」という
天啓を聞く。狭い借家にこもり一心に描いた▼題材にしたのは草や花、果実、
枝、幹ばかり。ドイツ人画商の後押しで絵が売れると、際限のない浪費に走った。
世界恐慌で再び困窮する。心を病み、療養所へ送られる。夢に見た個展が開か
れたのは1945年、亡くなった3年後だった (中略)


▼「私は絵のことをあまりよく知らない年老いた初心者です」。無口なセラフィーヌ
の残した言葉だ。悲しいときは幹を抱き、枝に登り、木や草と対話した画家の孤独を思った。

共感することの楽しさ

自分自身、この絵の前に立ち、しばらく無言で見入ってしまったのだが、お互い全く知らない人間同士が、共通の何かに惹かれるのって面白いなぁって思う。
すべては偶然であり、千載一遇であり、一期一会であるのに、それが起こる時は連続して発生したりもする。

この記事を見つけ、共感することの楽しさが自分の中でさらに持続している感じ。
ちょっと嬉しくなりました。

(おまけ)美術展情報

※ポンピドゥ・センター傑作展は東京上野の東京都美術館で9月22日まで開催。
ぜひ直接足を運んで、『楽園の樹』やその他の作品群を楽しんでいただきたいですが、難しい場合は公式HPでも作品の一部を観ることができます。
(「みどころ」を選んで年代別にクリック!)
www.pompi.jp

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