世界動物遺産 「最後の一頭に、してなるものか。」
ミッドタウン FUJIFILM SQUARE企画写真展、世界動物遺産 -最後の一頭に、してなるものか。を観てきた。
地球上に170万種あるとされている生物のうち、IUCN(International Union of Conservation of Nature; 国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種とされているのは2万3857種。
そんな動物たちの、日々生きる姿を捉えたこの写真展は、珍しい動物を知ることの面白さと共に、種を守ろうとする人間の取り組みを覗くこともできて興味深かった。
(右上から時計回りに、求愛ディスプレイするノガンのオス、水草に覆われたガラパゴスゾウガメ、保護区移住のためヘリコプターに吊り下げられたクロサイ、吠えるタスマニアデビル、魚を採るニシハイイロペリカン、ヌーを襲うオスのライオン)
チーターや、ジャガー、ライオンの狩りの様子は怖いほどで、見学の小さな子どもたちは息をのんでいた。
生命がやり取りされる、その研ぎ澄まされた瞬間は、恐ろしくもあり美しくもあり。速さや強さは、究極的には美しさにつながる。写真だからこその、一瞬の切り取りだ。
そして、小さきものはみなうつくしき。
ころころしたクマの子を守るように立つ母グマ、空中に子どもを投げ上げて遊ばせる母オランウータンの、抱き留めようとする四つの手足。どんな生き物であっても、母親は子どもを本能的に守ろうとするものなんだなぁ。愛情をこじらせて自分の子どもに手をかけてしまう人類は、いったいどこで間違ってしまったんだろう。
百聞は一見に如かず。新しい情報は、次の何かの種になるはず。
時間ぎりぎりだったけれど、観に行くことができて良かったです。
(有名な岩合光明さんのカナダでの一枚。花園で昼寝するホッキョクグマ)