10月の尾瀬 2日目は至仏山、尾瀬ヶ原が黄金色に
秋の尾瀬、2日目。
尾瀬ヶ原の真ん中にある龍宮小屋から至仏山を目指す。
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帰りの時間を考慮し、日の出前に小屋を出る。ミストのような霧の中だが、気温は暖かく、木道も濡れてはいない。早朝の尾瀬ヶ原は静かで穏やかだ。点在する池塘に浮かんだ浮草がうつくしい。
山ノ鼻に近づくと、人が増え、にぎやかに。韓国からの登山客もたくさん見受けられた。
ここから約3時間の登りで至仏山。木道と木の階段で整備されているが、中盤からは蛇紋岩が多くなる。団体ツアーのガイドさんの説明によれば、蛇紋岩は純度が高いほど緑色が濃くなり、滑りやすくなるのだそうだ。本当にするするっとすべるので、この蛇紋岩のエリアを歩いた後は、しばらくビブラムソールのフリクションを信じられなくなるほどだ。
(振り返ってみた尾瀬ヶ原。黄金色の平原に池塘が点在する)
至仏山 山頂は2228m。もうすぐ山頂だ、と思ってから、もうしばらく歩くので注意が必要だ。
山頂は残念ながらガスで視界無し。今日は「曇りのち晴れ」の予報で、青空を期待していたのだが、ときどき雲から青空が透けるのみ。昨日登った燧ケ岳が見たかったんだけどなぁ。
小さな山頂はすぐに混雑してしまうので、さくさくと下ることにする。しかし、またもや蛇紋岩の滑りやすい道(しかも下り)、さらに鳩待峠から登って来るひとが多いこともあって、思ったより時間を取られる。
下るにつれ、天気が回復し、青空が見えてきた。途中、気持ちの良さそうなテラスや、尾瀬ヶ原を見渡せる原見岩というポイントがあり、みんな景色をゆっくり楽しんでいる。尾瀬ヶ原に陽が差し込み、景色がどんどんと変わってくる。自分も立ち止まって、ゆっくりこの風景を堪能したいーー、と思うのだが、今回はタイムリミットがあって叶わない。次回来るときはもっと時間に余裕を持たせるぞ、と心にメモ。
(右端に小さく写るのが”原見岩”。くつろぐソロ男性が心底うらやましい)
最後は紅葉のアーチをぐんぐん下って鳩待峠へ。鳩待峠からはバスで戸倉へ。ここでバスを乗り換えて、沼田や上毛高原に出ることができる。
戸倉のバス停そばの「戸倉の湯」(¥500)でさっぱりし、生Beerで乾杯。
秋の尾瀬は予想していた以上に素敵だった。
尾瀬に来ること自体が、尾瀬を傷めている気がして、実はしばらく遠慮しておこうと思って距離を置いていた。だが、訪れてみると、日本の誇るすばらしい自然だなぁ、と改めて実感する。
四季折々、それぞれの尾瀬を訪れることができたらな。みんなで尾瀬を守りながら、みんなで尾瀬を楽しめたら、ほんとうにいいよね。