臼蓋形成不全
1ヶ月前の登山で、股関節に傷みが生じた。
その時は数日で収まったのだが、その後、7、8時間の長時間登山で傷みが発生するのが気になっていて、病院に行ってみた。
登山者で膝が痛む人は多い。多くは膝蓋骨の軟骨がすり減っている、つまりは歩き過ぎということだ。
股関節痛はあまり聞いたことがなかったが、痛みの感じから、ちょっとまずいかもという気がしていた。
診察、レントゲン、再診察で4時間以上かかったが、予感的中、臼蓋形成不全から生じる軟骨のすり減りだろうとの診断だった。
臼蓋骨形成不全は、日本人女性には比較的よくある”奇形”だそうだ。生まれつきの奇形で、普通に生活するぶんには大きな問題はない。
ただ、重い荷物を持ったり、股関節にハードな負荷をかけると、臼蓋骨軟骨をすり減らす元となり、最終的に変形性股関節症になる可能性が高い。
そうなったら、登山はもちろんのこと、普通に歩くことさえ出来なくなってしまう。
『登山向きの体では無い、ということですね』
若い医師ははっきりとそう言った。
昔の自分だったら、絶望していたかもしれないなぁ・・。
でも、もう若くは無いので、そうですか・・、と受け止めることができる。齢をとるってそういうことだ。
20年前、ひどい腰痛に悩み、テニスを諦めた。
若かったから『治せないんですか、じゃあ自分がここに来たことに何の意味があるですか』と医師にくってかかった。自分にはテニスがすべてだったから、テニスに纏わるすべてが自分の人生だと思っていたから。
今、同じように岐路に立たされた。
テニスを諦めて登山を見出したのに、ここでも長居はできないんだろうか。
今夏のモンブランに向けて各種訓練山行が予定されているが、トレーニングで体に負荷をかければそれだけ故障が深くなってしまう。でももちろん、訓練なしに登れるような山ではないのだ。
トレーニングに体が耐えられるか、いつ、メンバーに知らせるか。知らせないのか。
自分の気持ちの整理のために記録する。
モンブランを諦めない方向で、何ができるか考えよう。
図解入門よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ [ 國津秀治 ] 価格:1,728円 |