「出会い」って大事。いいなと思ったら深堀りしてみる
ポンピドゥ・センター傑作展でその存在を知ったセラフィーヌ・ルイ。強烈な印象がぬぐい去り難く、調べてみたところ、その半生が書籍や映画にもなっていることが分かった。
▶リサとガスパールに会ったよ! ポンピドゥー・センター傑作展 - Climb every mountain
1929年 セラフィーヌ・ルイ 『楽園の樹』
個人的に圧倒されたのは1929年の展示、セラフィーヌ・ルイの『楽園の樹』。
この作家のことは全く知らなかったが、彼女の絵の前に立った時、
それまで1900年初頭から年代を追って観てきた作品群からは抜け出たような、
生命力と神秘性、宇宙の深淵さを感じ、しばらく無言で見入ってしまった。
映画は2009年にフランス セザール賞(フランスで最も権威のある映画賞。いわばフランス版アカデミー賞)を受賞している。自分はまったく無知であったけれど、フランス人にとって、セラフィーヌ・ルイという画家は良く知られた存在なのかもしれない。
映画も観てみたいが、原作ファースト主義なので、まずは本を手配。届くのが楽しみだ。
(ヨランド・モロー主演 2009年度フランス セザール賞 最多主要7部門受賞)
美術展でも何でもそうだけれど、いいなと感じたり、興味を引かれる「出会い」がひとつあったら、それだけでとても儲けものだと思っている。長く生きればそれだけ知識も増えるけれど、心を動かされる「出会い」はそう多くはない。
あ、これだ、と言う「出会い」を捉えるには、素直な心と柔軟な行動力が不可欠。
いいな、と思ったら深堀りしてみる。
それがまた、新しい何かにつながるかもしれないもんね。