Climb every mountain

大自然の中にいるのがいちばん落ち着きます。40代後半からセミリタイヤ&節約生活をスタート、毎週のようにお山に登っています。

師走、眼福のひととき 玉三郎と「京鹿子娘五人道成寺」 十二月大歌舞伎 

久しぶりに歌舞伎を堪能!
道成寺の”安珍・清姫伝説”をベースとした「京鹿子娘道成寺」は女方舞踏の大曲で、坂東玉三郎の代名詞ともなっている演目だ。
今回の十二月大歌舞伎では、玉三郎のほか四人の花子が踊り分ける特別な演出となっていて、まるで、”盆暮れ正月”と、さらにバレンタインデーやクリスマスも一緒にやってきたような、豪華を極める舞踊劇だった。
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師走の銀座。歌舞伎座
ここは、なんて言ったらいいのかな、いつ訪れてもほんとうに気持ちの晴れる場所。
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十二月大歌舞伎、第三部の目玉である「京鹿子娘五人道成寺」。
主役の白拍子花子を、玉三郎を筆頭に、若手の踊り名手である勘九郎七之助、梅枝、児太郎の4人が、一人立ちと連れ舞でつないでいくのが見どころだ。通常版ではひとりで演じるところを、5人で踊るので、視覚的な迫力はもちろんのこと、踊り手それぞれの個性を楽しむこともできる、なんとも贅沢な演出だ。
しかも早変わりや小道具も多い演目なので、5人花子のどこを見ていたらいいか悩む~ (5人一気の早変わりは本当に見事です。)

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そして、こんな記事も発見。

(前略)そこに思いがけぬ発見があった。常の玉三郎の「娘道成寺」が、若手4人の参加によって魅力を失うのではなく、輝きを増している。玉三郎は乱拍子、中啓の舞、「言わず語らぬ」の手踊り、くどきを1人で踊り、他の段でも連れ舞に加わる。若手も腕の立つ人がそろい、各自の個性はそれぞれ過去の名手の記憶を呼び起こし、全体として奥深い参照の森が形作られる。
玉三郎もまたその中で独自の輝きを帯び始める。
(2016年12月8日 朝日新聞夕刊より)

5人の艶やかな白拍子に、客席で「うわ、すご・・」とつぶやいてしまった。
七之助勘九郎をはじめ、若手の踊りは体のキレが良く、軽やかだ。
だけど、やっぱり玉三郎に目が行ってしまう。主張しすぎることの無い柔らかな視線、主張しすぎることのない身体のライン。
それでいて、心身ともに鍛え上げてきたひとの持つ、ひたひたとしたエネルギーを感じる。


素晴しいなぁ。
年末のギフトのような公演。末席の¥3000席だけどね。満たされました。



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