2泊3日の山岳レスキュー 訓練 駆け足で振り返り
週末に積雪期山岳レスキューの訓練に参加してきた。
密度の濃い講義はとても有益で、もっと勉強してしっかり身につけなければという刺激になった3日間だった。では、簡単に振り返り。
1日目
13時から開講式・オリエンテーション。
講師陣の紹介の後、雪崩についてスライトと動画で基礎知識を学ぶ。雪の特性、なぜ雪崩が発生するのか、雪崩の種類、雪崩の起こりやすい環境等。
その後、雪崩地層や積雪について学ぶクラス、雪山レスキューの基礎を学ぶクラス、実践的雪山レスキュー、の3クラスに分かれてフィールドへ。
雪質観察・弱層テスト・埋没体験
自分はレスキュー基礎クラスに参加。まずは雪質観察、そして弱層テストと呼ばれる、雪崩環境のチェック方法を教わる。最後は埋没体験で、雪の重さを体験(実際に人ひとり横になれる大きさx70㎝ほど雪を掘り、埋めてもらう)。
低体温症について
夕方に再度机上講習会。今度は低体温症について学ぶ。低体温を防ぐためにどうするか、なってしまったらどうするか。2009年7月に起こったトムラウシ遭難事故のドキュメンタリー映像も紹介され、コア体温(表面ではなく体内温度)がたった2度下がっただけで、判断能力が無くなるという人間の脆さを実感する。
2日目
ビーコン、プローブ、救出と搬送
この日はビーコン操作、プロービング、埋没者の救出、搬送方法について学ぶ。
シェルター
実技の最後はスノーマウントと呼ばれるシェルター作り。雪堀三昧で腰が痛い。
パッケージング
夕方からは室内で、搬送のためのパッケージ方法を学んだ。お腹いっぱいである。。
夕食後は懇親会。ビールはもちろん、日本酒や焼酎、ワインがぞくぞくと担ぎ込まれ、圧巻! さすが、山屋諸氏、半端ない飲みっぷりであった。
(自分は早々に撃沈してリタイヤ・・)
3日目
最終日は模擬実技。
雪山縦走中、別パーティが雪崩に遭い、救助要請を受けるという設定でスタート。班の中でリーダー、ビーコン隊、プローブ隊、見張り係等の担当を分け、
実際に埋められている”埋没くん”を見つけ、掘り出し、パッケージングして搬送する、というもの。
捜索、掘り出し、搬送
掘り出すだけでも結構疲れるが、その後もSっ気のある?講師陣は、『あのポイントまで往復して』、『この丘を登って』と搬送ひとつも甘やかさない。ラッセルしながらの搬送は足が取られてたいへんで、人ひとり搬送するのがいかにたいへんかを身をもって知る。
巨大シェルター
最後は「16時現在、天候悪化のためヘリが出せない」という設定で、足の折れた遭難者とビバークするためのシェルターづくり。ひたすら掘り、雪ブロックで防風壁を築く。20代、30代の若者は元気だが、自分はもうヘロヘロ・・ 何とか8名が入れるシェルターを仕上げ、遭難者を搬入できた時はぐったり。
演習終了後、講師陣からは色々コメントをいただく。いちいちもっともで、まだまだ知識も理解も足りないなぁと実感。しかし、厳しく指導いただき、たいへん勉強になった3日間だった。
来年もまた参加したいな。
まずは、復習、復習!