10月の尾瀬 1日目は燧ケ岳、見晴新道の下りに蒼然
秋の尾瀬に一度行ってみたいと思っていた。
これまで訪れたのは、春(5月)か夏(7月、8月)。”錦秋”にはまだ2週間ほど早かったが、爽やかで清々しい初秋の尾瀬を楽しんできた。
(尾瀬ヶ原。下田代十字路から山ノ鼻方面を望む)
金曜夜、浅草から東武鉄道の「尾瀬夜行2355」に乗車。リクライニングできない車両ではあるが、会津高原尾瀬口駅でバスに連結し「尾瀬御池」まで入ることがでる、とても登山効率の良い交通手段だ。
(ひざ掛けとスリッパ付き。仮眠程度と割り切ってしまえば利用価値大)
尾瀬御池はあいにくの(予報通りの)曇天。小雨がぱらつく中、雨具、ザックカバー、スパッツの完全装備で歩き出す。濡れた木道とぬかるんだ泥道。これらは尾瀬セットとして、そのあと何度も登場する。
広沢田代、熊沢田代。
湿原&木道は、これぞ尾瀬、の風景。
燧岳山頂(柴安嵓 2356m)はガスで視界なし。うーん、晴れていたら尾瀬ヶ原や至仏山、会津駒なども見えるはずなのになぁ。
じっとしているとすぐに体が冷えてくるので、早々に下山をスタートする。ルートは「見晴新道」。数年前の土砂崩れでしばらく使用できなかったこのルートが、この夏から開通されたと聞いて喜んでいたのだが、これがとんでもない悪路だった。
転びこそしなかったが、どろどろで笹の根の出た急坂とずぶずぶのぬかるみが続く。
(自分的登山歴の中でも記憶に残るどろどろ下山・・・。)
どろ地獄から抜け出し、見晴(下田代十字路)に到着した時の嬉しかったこと!
まっすぐで、斜めになっていないきれいな木道に感激しながら今夜の宿、龍宮小屋に向かう。
龍宮小屋は尾瀬ヶ原の真ん中にあり、見晴や山ノ鼻のような場所に較べると落ち着いた雰囲気で、とても好ましい山小屋。
”山小屋”と言っても、さすがに尾瀬である。
お風呂があったり(石鹸類は使用禁止)、トイレはウォッシュレットだったり、さらには「談話室にお茶とお茶菓子があります」と案内され、ここは旅館だろうかと思うくらい。
ひさしぶりに訪れる尾瀬に、時代の波を感じるのでした・・。
(*2日目に続きます)